ィンランド・ヘルシンキ発、artek / アルテック

artek = art(芸術)+technology(技術)、北欧を代表する家具ブランド

アルヴァ・アアルトが設立した家具ブランド、artek(アルテック) 看板

artek(アルテック)は、フィンランドを代表する建築家、アルヴァ・アアルトが1935年に、妻アイノ・アアルト、マイレ・グリクセン、ニルス・グスタフ・ハールとで設立した、北欧モダンを代表する家具ブランドです。
「artek」という会社名は、「art(芸術)」と「technology(技術)」の融合を意味します。
北欧には建築家の家具を扱う会社が数多くあります。 例えばアルネ・ヤコブセンのFritz Hansen社、ハンス・ウェグナーのCarl Hansen社など。 しかし建築家自身が経営者となり設立されるのは稀なことです。 この点からもartek社がアルヴァ・アアルトの精神に満ちあふれたメーカーであることの一端がうかがえます。
アルヴァ・アアルトは自国フィンランドに育つ白樺を植林し、このフィンランド産の温かみのある木材という素材を使いながらも堅牢で大量生産ができる、積層合板の成形と曲げ技法という技術を開発しました。 これにより正確なフォルムと安定した品質を供給し、木材を近代的な素材として確立した、まさに芸術的な技術として、その功績は現在でも高く評価されています。

アルヴァ・アアルトが設立した家具ブランド、artek(アルテック)

特許を取ったL字型の脚は、無垢のバーチ材を曲げるための革新的な工夫と天板とのシンプルな接合によるもの。 この技術により、artekの家具は数十年使っても丈夫で当初の美しいフォルムのままです。 実際、1935年の設立当時に生産されたものが今でも愛用されているケースがたくさんあります。 これは、L字型の脚が木製品でありながらどれだけ堅牢性に優れているかの証明です。

1976年アルヴァ・アアルトの死去後も彼の作品を中心に、彼の意思を受け継いだメンバーにより作品が発表され続け、artekの家具は、今もなお世界中の多くの人から支持されています。
http://www.artek.fi/

独特の曲げ木技法・アアルトレッグ

アルヴァ・アアルトが設立した家具ブランド、artek(アルテック)アアルトレッグ

アアルトの家具に使われている木材は、フィンランド産です。 同国で産出される木材は、松やモミ、白樺がほとんどで、一般に家具材として使われる堅木はありません。 このため、アアルトは積層合板の成形と曲げ技法を開発することで、堅牢な家具を作り上げました。

アアルトレッグ、またはL-leg(エルレッグ)とも呼ばれるこの技法は、それまでの蒸して曲げる技法に比べて強度があり、狂いが少なく、テーブルの脚など大型材にも適用できます。
スツールには、このシンプルな「L脚」を基本として2本を接合させた「Y脚」、さらに多数の脚を扇型に組み合わせた「X脚」などがあります。

アルヴァ・アアルトが設立した家具ブランド、artek(アルテック)アアルトレッグ

<アアルトレッグ>
5mm程の間隔で上から20cm前後で長さを変えながらノコギリで挽いて隙間を作り、櫛のようになった隙間に薄い板と接着剤を入れて型に入れ、加圧加工してきれいな曲げ脚を造る世界で唯一の製法です。

artekのスツール、チェア、テーブルの脚はネジでしっかり固定され、ジョイントやサポートといった余計な部品は一切必要としません。 その結果、見た目もすっきりとしたデザインを可能とし、耐久性と時間を超えた独自のクオリティを実現したのです。

2nd cycle project (セカンドサイクルプロジェクト)

アルヴァ・アアルトが設立した家具ブランド、artek(アルテック)2nd cycle project (セカンドサイクルプロジェクト)

artekは、2007年よりこれまで長きにわたり学校や福祉施設、個人の自宅など、様々な場所で愛用されてきたartek社の椅子の収集を始めています。
そして、その椅子が今まで使われてきた場所や歴史といった情報をRFIDタグ(無線ICチップ)の中に記録し、椅子の座面の裏側に取り付けています。 このRFIDタグにより、インターネット上でその椅子が辿ってきた歴史や物語を知ることができるのです。
RFIDタグが取り付けられた椅子は、再び販売され、今後オーナーとなった人もさらに物語を記し続けることができます。

デザイナー Alvar Aalto (アルヴァ・アアルト)

デザイナー Alvar Aalto (アルヴァ・アアルト)

Hugo Alvar Henrik Aalto (1898-1976)

フィンランドの建築家で自然素材を近代建築へ巧妙に取り入れ、温もりのある作品で知られるモダニズム建築の巨匠。 建築・家具・照明器具・ガラス器など、アアルトが手掛けたものは全てが自然なフォルムで、どんな空間でも調和するデザイン。それは人の生活を中心に考えられているからこそです。 1929-33年に設計したサナトリウム用のアームチェア「パイミオ」は、成形合板を使った斬新な座面により材料革命と評され、家具デザイナーとしてもアアルトの名を一躍有名にしました。
アアルトは生涯を通じてフィンランドをこよなく愛し、素材を活かした温かなオーガニックデザインで幾多の近代的な作品を残しました。

artek フォトギャラリー

ソウルの「Grand Hyatt Seou」やストックホルムにある「CLARION HOTEL SIGN」、ニューヨーク、P.S.1 Art Center内の「P.S.1 Cafe」、世界各国の「Apple store」など多くの公共スペースや商業施設でartekの家具が採用されています。

ヒトリゴト

本国フィンランドでは、レストランやカフェでもこのアルテックの椅子を使用しているところが多くあります。 一見座り心地はあまりよくないように思われますが、背もたれは程よくしなり、緩やかなカーブが体にフィットします。 また、なんといっても、30年以上使い続けてもびくともしない丈夫なつくりなので、一生ものとして長く使うことができます。
フィンランドの小さなカフェを舞台にした邦画、『かもめ食堂』でもアルテックのテーブルと椅子が使われていましたよね。 アルテックの椅子は小さな家にも、良く似合う大きさとデザインです。

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